毎年の収穫を楽しみにしてくれている人たちをはじめ多くの方に喜んでもらいたい
祖父の意思を受け継ぐため、2017年地元の金属加工会社を退職後、林檎づくりに本格的に取り組み始めました。岩手県内の一部でしか栽培されていない岩手オリジナル品種の黄色い林檎「はるか」の美味しさをできるだけ多くの人たちに伝えたいという気持ちで、多くの事を学びながら、意気揚々取り組んできました。
どうにか、りんご農園の運営も軌道に乗りはじめた2019年10月、過去最大級の台風19号が日本に上陸、関東甲信、東北地方に甚大な被害をもたらしました。当農園も台風による強風で収穫前の林檎は樹から落ちて果実には傷がついてしまい規格外商品になってしまいました。
味はまったく問題無いのにJAには買い取ってもらえず、大切に育てていた林檎を大量に廃棄処分しなくてはならなくなってしまいました。あまりにももったいない気持ちと、少しでも売り上げられないものかとSNSを通じて呼びかけところ、瞬く間に拡散され約200人の方から300箱のご注文をいただくことになりました。
例年に比べて果実は小ぶりで収穫量が少なかったにもかかわらず、たくさんのお客さんが応援してくれ、またその出来事は、たっぷり蜜の入った黄色い林檎「はるか」の名前を知っていただくきっかけにもなり、なによりも人と人の繋がりの大切さを実感しました。
それ以来ファンになってくれた人たち、毎年の収穫を楽しみにしてくれている人たちをはじめ多くの方に、林檎を直接お届けして喜んでもらいたいとの思いから「遥かなる林檎」を始動させました。林檎にかけた愛情、真心、情熱、是非たくさんの方にご賞味いただきたいと思って日々林檎と向き合っています。
林檎農園「遥かなる林檎」
代表 伊藤啄智
伊藤琢智(いとうたかとも)プロフィール
1987年、岩手県花巻市で生まれ育つ。岩手県立黒沢尻工業高等学校卒業後 地元の金属製造業会社に就職。その傍ら2008年から祖父の林檎農園の手伝いを始める。2017年祖父の死に伴い、会社を退職し林檎農園の経営者として本格的に活動を始める。岩手花巻の美味しい林檎を広めたいと日夜林檎と向合い奮闘中。